日本の競争力の低さは何が原因なのか

中国の研究開発費は、日本の2.5倍ーーー


日本の競争力の低下の原因の一つに、知的財産に対する消極的な姿勢が挙げられます。

知的財産※1は、企業において貴重な経営資源の一つです。


企業の技術・ブランドの模倣を防止する点から、また、本権の活用によって収益を得る点等からも、その制度価値は企業にとって存分にあるものです。

そういった背景から、事実、世界市場においては、特許出願件数がこの10年間で1.7倍に増えています。



特に中国では、「中国製造2025※2」において、品目(例:航空、情報技術等)ごとに国産比率の目標を設定しており、例えば産業用ロボットでは「自主ブランドの市場占有率」を25年に70%とするなど、特許出願や知的財産についても、国家として強力に推進しています。


余談ですが、こうした中国の動きに対し、米国は警戒を強め、米中貿易競技の中で、中国に対する関連産業への政府支援の中止など計画の見直しを要求しています。



その一方で、我が国は、米中の動きに遅れをとり、特許出願件数においてもこの10年で約20%(39.1万件から31.8万件)減少しています。さらに詳しく国内の構造を見てみると、約20%が外国人による出願で占めています。


質を無視して、数だけ上回れば良いという話ではないですが、個人含め日本企業の本分野に対する意識の低さが浮き彫りになっているのではないでしょうか。逆を言うと、日本の技術力を持って、本分野に対し積極的であれば、イノベーションを創出し、新たな需要を掘り起こすことができるのではないでしょうか。



また、知的財産に積極的になるためには、研究開発が必要です。日米中で比較してみると、日本が18兆円であるのに対し、中国は45兆円、米国は51兆円と、こちらもまた比例して日本がダントツで低いことがわかります。


米中の研究開発費は日本の2.5倍以上


この問題の解決には、

  1. 日本企業・個人の意識を変えること

  2. 企業が知財をより積極的に活用できるような仕組みづくり(費用の減免など)

が必至ではないでしょうか。




※1 著作、特許技術

※2 習近平(シー・ジンピン)指導部が「世界の製造強国の先頭グループ入り」を目指し掲げた産業政策の根幹



<文・石堂里佳>