モチベーションを上げると、生産性は12%アップする

現在、日本では、一人当たりの低生産性が問題となっています。

労働者一人当たりの生産性を米国と比較してみると、米国はおよそ120,184米ドルに対し、日本はおよそ83,233米ドルであることが判明しています(IMF)。つまり、日本は、米国の3分の2のパフォーマンスでしか仕事ができていないことになります。


また、金融保険業に至ってはさらに深刻で、2007年に米国の生産性は94%だったのに対し、2011年には米国の65%にまで差が開いています(世界国勢図会第23版)。

小売業に至っても、日米の生産性格差は100:68となっています。



拡大する金融保険業の日米生産性格差


生産性の拡大につながったAIやIT技術の普及は、日本においても同様に行われたのにも関わらず、なぜここまでパフォーマンス格差は広がってしまったのでしょうか。


一つは労働環境にあります。

日本は、高齢化となった今なお「終身雇用」を持ち上げるなど、組織改革に着手できていない状況にあります。名ばかりの「働き方改革」では、社員の生産性を上げることにはつながりません。


そんな中、新たな生産性を上げるために注目されているのが「モチベーション」改革です。

イギリスのウォーリック大学の研究では、モチベーションを上げることにより12%パフォーマンスがアップすることが確認されています。


こうした目に見えない「感情」「心」に焦点を当てた人材マネジメントツールが、今日の日本では大流行しています。



ところが、IT・AIを駆使したマネジメントツールは、導入してみるものの、いざ使い始めると、現場のモチベーション改善には一向につながっておらず、また、社員が疲弊するとの声もあり1年で導入をやめたという人事サイドの話を聞くことも増えてきました。


今、人事は、「人の感情」にアプローチした人事マネジメントを戦略し直す必要に直面しています。



<文・石堂里佳>